一年で最も短い月であり、あっという間に過ぎたと感じる人も特に多い。
風邪やインフルエンザが流行っていたり、花粉症に悩まされる人達で、
町中にはマスクをしている人達で溢れ返り、くしゃみをする姿もよく見られる。
「……うん、うん……分かったよ」
そんな二月の終わりの金曜日の夕方、とある住宅の一階にある広々としたリビングでは、
一人の中学生ぐらいの少年が、今時なスマートフォンを手に、会話をしていた。
ちょっとボサボサな黒髪のショートヘアに、大きな目が特徴のまだあどけない顔立ち。
身長は百六十センチにも満たない小柄な体格で、黒い学ランはまだブカブカな感じだ。
この家に住む十三歳の中学一年生、桜庭奏良(さくらばそら)だ。
『コンビニとかに買い物行くついででいいから、郵便ポストに入れて送ってくれる?』
リーフグリーンの携帯電話のスピーカーから、少し高めの若い女性の声が響く。
女性は隣の市に住む奏良の義理の姉で、昨年の春に大学に入ったばかりの大学生だ。
奏良の実の父親は幼い頃に亡くなっていて、母親によって育てられたが、
一年ぐらい前に病気で亡くなってしまい、母親の従兄に養子として引き取られた。
養父は世界で活躍するバイオリニストで、妻を数年前に亡くし、一人の娘と息子がいる。
世界中を飛び回っていて、滅多に帰らない養父の為、義姉がたまにやって来て、
面倒を見てくれているのだが、今日の昼にやって来て、送る予定だった封筒を忘れたらしい。
「……うん、分かった。丁度シール溜まったから、景品交換に行こうかなって思ってたんだ」
該当の商品に付いているシールを三十枚集めると、景品と交換出来るキャンペーンがあり、
奏良が好きな犬のキャラクターが描かれた、オリジナルのタンブラーが景品だった。
『……じゃあ、お願いね。ごめんね、また今度そっちに行く時、奏良君にお礼持って行くから』
「うん、分かった。おれに、任せておいて。じゃあ、切るね」
義姉がすまなそうに再度お願いすると、奏良は返事を返し、相手に断ってから電話を切った。
「……えーっと、封筒は……あ、これかな?」
携帯電話を学ランのポケットに入れ、ソファーの方へと行ってみると、
ステンドグラス風のガラスのはめこまれたローテーブルの上に、義姉の言っていた封筒があった。
「後は応募シートも、忘れずに……えへへっ、タンブラー手に入れたら抹茶オレ飲もっと!」
大型液晶テレビの近くにある、DVDやCDやゲームソフトの並ぶ棚から、
キャンペーン専用の応募シートを取り、景品のタンブラーの写真を見て笑う奏良。
「あ、そう言えばこの間ネットで予約していた本も、受け取りに行かなきゃ!」
コンビニのサイトで、今日発売したばかりの本を予約していたのを、奏良は思い出した。
奏良は読書好きで、特に海外のファンタジー小説の翻訳版を読むのが好きで、
今回予約した本は、亡国の王子が故郷を取り戻すべく奮闘するシリーズの最新巻だった。
「レオナルドが、崖から落ちた所で終わったんだっけ」
期待に胸を膨らませニコニコと笑いながら、自室に受取票を取りに行くべく、リビングを後にした。
約三十分後、コンビニのビニール袋を片手に、奏良は扉を開けてリビングに入って来た。
暦の上ではとっくに春で、もうすぐ三月という春が迫る時期だが、日が沈めば寒い。
寒い中を歩いて来た後は、ホットな飲み物や食べ物に癒されたいと思ってしまう。
そのままリビングに隣接したキッチンに向かい、流しで手荒いとうがいを済ませる。
コンビニの袋からタンブラーの箱を取り出し、中身のタンブラーを水で洗う。
食器棚の引き出しから、抹茶オレの粉末が入った瓶とスプーンを取り出し、
タンブラーに粉末をスプーンで入れ、ポットの湯を注ぐと、スプーンで掻き混ぜる。
真っ白な湯気と共に、抹茶オレの甘い匂いが鼻孔を刺激し、思わずウットリしてしまう。
「あーー、美味しい!やっぱり、寒い時は抹茶オレかココアだよね!」
抹茶オレを何口か飲み、ニコニコと満面の笑みで言う奏良の顔は、まさに天使のようだった。
ゴクゴクと抹茶オレを飲んでは、花が咲き乱れそうな笑顔を浮かべる。
「あーー、美味しかった!身体もポッカポカだし、テレビでも見ながらお菓子でも食おうっと!」
タンブラーを流しに入れ、コンビニの袋から購入した菓子類を取り出す。
一口サイズのクッキーやチョコレート、飴玉の詰め合わせ、ジェリービーンズなど。
「……ん、何だろう?」
その中に見覚えのないものが紛れ込んでいることに、奏良は気付いて首を傾げた。
「……これって、グミ?でも、見たことないパッケージだな」
それは、動物と少年のイラストが描かれた袋で、中には動物の形をしたグミが入っていた。
見覚えのないパッケージの商品であるし、買った覚えは奏良にはない。
カゴに入れる時に紛れ込んでしまい、そのまま購入してしまったのだろうか。
どうしたものかと頭を悩ませ、奏良はコンビニのレシートを確認して見る。
そこには、『テイミングミ』と半角カタカナで確かに表記されていた。
「テイミングミ、か。聞いたことないけど、発売されたばかりの新商品かな?
動物だから、『テイミング』と『グミ』を合わせたネーミングなんだろうね」
奏良は菓子類の袋を抱え、リビングに戻ってローテーブルに置いた。
「あ、制服脱いで来ないと!」
未だに学ランのままであることに気付き、奏良はリビングを出ようとした時だった。
玄関の扉が開閉する音と、『戻ったぞー、奏良!』という少年の大きな声が聞こえた。
「あ、大樹兄ちゃんだ!もう帰って来たんだ、いつももっと遅いのに!」
声の主の正体は、奏良の義兄で桜庭家の長男坊である、桜庭大樹(さくらばだいき)だ。
程なくして大樹は、『外、すげー寒かったぞ!』とリビングの扉を開けて、中に入って来た。
身長は百七十センチぐらいで、オレンジ色に染めた髪をソフトモヒカンにしていて、
頬に絆創膏を貼ったいかにもやんちゃそうな顔立ちで、奏良と同じ年ぐらいの少年だった。
奏良と同じ黒い学ランを纏い、肩から青と白のスポーツバッグを提げていた。
「お帰り、大樹兄ちゃん!今日は、早かったんだね!」
ニコニコと笑顔で義兄を迎える奏良に、大樹はニカッと八重歯を見せて笑った。
「まーな!部の連中に焼肉に誘われたんだが、断って来たぜ!」
大樹は奏良と同じ学校の中学二年生で、運動神経抜群な体力馬鹿であり、
部活は水泳部に所属し、昨年の秋からはキャプテンになっていた。
ガサツな性格で荒っぽい口調だが、義弟である奏良を実の弟のように、
何かと可愛がってくれていて、奏良も実の兄のように慕っていた。
「そうなんだ。おれ、着替えて来るね!」
奏良は義兄にそう告げると、リビングの扉を開けて出て行った。
「……お風呂沸かして来たから、沸いたら入っ……だ、大樹兄ちゃん!?」
約二十分が経過し、自室で着替えるついでに風呂の掃除をし、湯を入れて来た奏良は、
リビングの扉を開けながら義兄に声を掛け、目に入り込んで来た光景に、目を見開いた。
大樹はソファーに腰を下ろし、ローテーブルの上の菓子を摘まみ、口に入れようとした姿勢のまま、
ピシッと石になったかのように硬直し、無表情でボンヤリと虚ろな目をしていた。
あまりに異様な雰囲気で、奏良は義兄の前へ行き、
『だ、大樹兄ちゃん…?』と恐る恐る声を掛けてみるが、全く反応を見せない。
『大樹兄ちゃん!』と、肩を揺さぶってみるが、やはり何の反応も見せない。
「ど、どうしちゃったんだよぉ…大樹兄ちゃん……立ってってば!」
突然の義兄に起こった異変に、奏良は今にも泣き出しそうな声で兄に呼び掛けた。すると…。
「……はい、立ちます」
機械のような無感情的な声で答え、大樹はソファーから立ち上がって、
床の上で気を付けをして直立し、また石になったかのように硬直した。
「だ、大樹兄ちゃん、ふざけているの?」
義兄がふざけているのかとも思ったが、どう見てもそういう雰囲気ではない。
頭を抱える奏良は、ローテーブルの上に広げられた菓子類の袋を見て、
『テイミングミ』の袋が開き、中身がいくつか溢れていることに気付いた。
「まさか、まさか…いや、でもそんなことって……」
義兄に起きている異変について、ある可能性が奏良の脳裏を過ぎった。
以前読んだ本の中の話であるが、菓子の家に住む魔物が人間に化け、
子供に甘い菓子を食べさせ、自分の言う通りに動くように洗脳するというものがあった。
それと同じものなのかは分からないが、義兄が見せた反応から考えると、
テイミングミを食べた義兄は、自分の言う通りに動くようになっている可能性がある。
「大樹兄ちゃん、パンツ一丁になってよ」
試しにそんなことを命令してみると、『……はい、脱ぎます』と答え、脱ぎ始めた。
水泳と筋トレで鍛えられた、引き締まった筋肉質な肉体は、中学生ながらに腹筋が割れ始め、
穿いているゼブラ柄のビキニパンツの裾から、白い日焼け跡がチラッと見える。
二人の通う学校は、伝統のある私立校であり、中高一貫の男子校であり、
今時珍しく指定水着が、ブーメランタイプの競泳パンツになっている。
夏の練習でクッキリ刻まれていた頃に比べると、薄くなってはいるものの、
ビキニパンツから少しはみ出た、白い日焼け跡のラインが判別出来る。
よく一緒に風呂に入ったりしているし、家の中を全裸やパンツ一丁で徘徊する姿もよく見る。
なのに、何故か奏良は今までに感じたことのない感覚に襲われ、
じっくりと義兄のスイマーらしい肉体を眺め、ペタペタと触ってしまう。
「……何か、おれ…変だ…勃起、しちゃってるし……」
義兄の身体を眺め回し、ペタペタと触っている自分に戸惑う奏良。
いつの間にか勃起し始めていた、自分の股間にあるものを認識し、
グリーンのハーフパンツ越しに触れて確認し、更に困惑してしまう。
四月には中二になる彼は、昨年の秋に精通を迎えて初めて夢精し、
そのことを恐る恐る相談した大樹に、説明とオナニーのレクチャーを受けたことがあった。
風呂場で大樹に自分のチンポを握られ、皮を剥かれて扱かれた時のことが思い出され、
チンポは硬く勃起してしまい、あの時に味わった快感をもう一度味わいたい気持ちになってくる。
奏良のまだ未熟な精神は、いとも簡単にその欲望に染められてしまった。
「あぁ…大樹兄ちゃん、おれの服を脱がせて…オナニーを教えてくれた時みたいに、してよ…っ!」
欲望のままに義兄に命令する奏良に、『……はい、分かりました』と答え、
奏良の衣類に手を掛け、一枚一枚脱がせて行き、全裸に剥いてしまう。
まだ毛も生えていないツルツルの肌で、しなやかで華奢な色の白い肉体と、
それに似合った小振りのチンポは、勃起しても完全に剥け切らない仮性包茎だった。
大樹はソファーに腰を下ろした奏良の股間に手を伸ばし、我慢汁を溢しているチンポを握った。
「……ぁあ…っ!」
チンポを握られ、思わずビクンビクンと身体を震わせてしまう奏良。
大樹は義弟のチンポの包皮を剥き、竿を上下に扱き始めた。
「はぅう…ぁああ…大樹…兄ちゃ…っ!」
シュッシュッシュッと動く義兄の手は、次第に激しくなって行き、
それに比例して奏良の喘ぎ声も激しくなり、我慢汁の量も増えて行く。
大樹に教えられてから何度もオナニーしていたが、他人の手で扱かれる方が気持ち良く、
奏良は涙を滲ませ、いつものオナニー以上の快感に身を震わせ、我慢汁を溢す。
「ぁあん…も、らめぇ…っ!イ、イッちゃうぅ…イッちゃうよぉ…
イッちゃうよぉぉおん…っ…ああああぁああぁあっ!!」
遂に義兄の手で絶頂に達してしまい、奏良はブシュウウゥッ!と激しく射精した。
大樹の頭だけでなく、自身や床やソファーにも精液が飛び散った。
「……ハァハァハァ…ッ……」
ソファーにもたれ掛かって、荒い呼吸を繰り返し、恍惚とした表情で快楽の余韻に浸る奏良。
一方の精液を浴びた大樹には、異変が起こり始めていた。
全身がガクガクと激しく痙攣し、少しずつ筋肉が発達して行き、腹筋がボコボコに割れて行き、
ローテーブルの上のグミと袋が光となって、肉体へと次々に吸い込まれて行く。
ビキニパンツに浮かぶもっこりも、ビクビクと激しく震え、
じわじわと赤いシミが滲み始め、辺りに苺のような甘酸っぱい芳香が漂い出した。
そして、ビキニパンツは苺の香りがする、赤いゴムのような質感のものに変化してしまった。
すると、虚ろだった目に光が戻り、無表情だった顔にも表情が戻った。
「……サンキューな、奏良…お前のお陰で、『グミミック』として活動出来るぜ!」
大樹は心ここにあらず状態の奏良を眺め、ニヤリと口端を吊り上げ、股間を揉む。
『グミミック』とは、大樹の肉体に寄生し、肉体と精神を取り込んで乗っ取った寄生生命体のこと。
地球より遥か遠く離れた場所にある軍事開発研究所で、兵器の一つとして生み出された。
ゼリーやグミのような不定形の生き物であり、人型生命体の雄の肉体へと寄生し、
肉体と精神を乗っ取り、乗っ取った生命体そっくりに擬態することが出来る。
軍事開発研究所が襲撃を受けた際に脱走し、宇宙ゴミに紛れて宇宙空間を彷徨い、
遥か遠くの地球へと辿り着いたのだが、その時にはかなり疲弊してしまっていた。
残された力でグミに擬態し、寄生主となる人間に拾われるのを待ち、深い眠りに入ったのだった。
そして、奏良によって持ち去られ、一部を食べた大樹の肉体と精神を蝕み、
糧となる精液を取り込んだことで、完全に大樹の肉体と精神を乗っ取り、覚醒したのだ。
「……ハァハァ…ハァハァ…ハァハァ……」
未だ心ここにあらずの様子で、荒い呼吸を繰り返している奏良は、
義兄に起きた異変に気付かない様子で、大樹はニヤニヤといやらしく笑う。
「へへっ、可愛いな奏良は。オレを目覚めさせてくれた礼に、
もっともっと気持ちいいこと、お前に教えてやるぞー!」
元々の大樹は、この年頃の少年らしく性に対して好奇心が強く、性欲も旺盛で、
学校で友人達と猥談したり、エロ本の貸し借りをしたりする、普通の男子中学生だった。
しかし、人型生命体の雄に寄生し、精液を糧とするグミミックとして目覚めた今は、
男に欲情を抱き、寄生対象候補として捉えられるようになってしまっている。
特に目の前の義弟に対しては、義弟想いだったことが強く影響しているのか、何よりも愛しく思える。
「ふぅん…っ!」
大樹が気合いを入れると、ゴムのような質感のグミのビキニパンツがうねうねと動き出した。
尻の辺りから押し出される心太のようにうにゅーと、フランクフルトぐらいの太さで、
ビキニパンツ同様にゴムのような質感で、赤くて苺の匂いのする長い紐のようなものが現れた。
それは紐ではなく、触手と呼ぶのが相応しいものであり、三本まで増えた。
グミミックは擬態能力を持ち、姿形を変えられる生命体であり、
それは大樹の肉体に寄生しても、変わってはいない為、このように触手を生やすことも可能だ。
触手はプルプル震え、先端を蛇の頭のように変え、生きてるようにうねうねと動き始めた。
「ハァハァ…だ、大樹…兄ちゃん…っ!?」
呼吸が少し落ち着いてきて、理性を取り戻し始めた奏良は、義兄の姿を捉え、
その異様な姿に驚愕し、目を大きく見開いて息を呑み、恐怖にブルブルと震え出した。
「そんなビビんなくたっていいだろ、奏良?兄ちゃん、傷付くぞー?
ほら、奏良の好きな甘いもんやるぜー!しっかりくわえて、しゃぶれよ?」
「うぐぐ…っ!?」
二本の触手がシュルルルルと奏良の身体に巻き付き、動きを封じると同時に、
残りの一本の触手が、強引に口の中に押し入って、紡がれる言葉をも封じてしまった。
触手は甘酸っぱい苺の味がして、蛇のような口からネットリした粘液が溢れ、
更に苺の味が口内に広がり、口を塞がれている為に、ゴクゴクと飲み込まされてしまう。
「んん…んぐぐ…ぅ…っ……」
最初の内こそ、奏良は抵抗しようとしていたが、粘液を飲み込んで行くに従い、
トロンと蕩けた表情を浮かべ始め、母親のおっぱいを吸う赤子のように、触手を吸い始めた。
粘液には催淫作用と、魅力させる効果が含まれていて、その効果が効き出しているのだ。
「んん…ちゅぷぅ…ちゅぷぅぅ……」
「奏良、可愛いぜー!写真、撮ってやるからな!」
触手を夢中で吸う義弟の愛らしさに、以前よりも馬鹿兄になった大樹は、惚れ惚れしながら、
床に落ちている自身の学ランのポケットから、義弟と同じ機種で赤い携帯電話を取り出した。
何回も連続して撮影し、触手を吸う義弟の姿を、様々な角度から写真に納めて行く。
「んんん…ちゅぷぅ…んんぅ…ちゅぷぅぅ……」
「今度はお前の身体、ヌルヌルにしてやるぞー!」
大樹は二本の触手を動かし、蛇のような口から赤い粘液を溢れさせ、
奏良の身体を粘液まみれにして行き、苺の芳香を室内に充満させて行く。
二本の触手の動きで、奏良は首から下を赤い粘液でヌルヌルにされてしまった。
納豆のように糸を引き、クチュクチュやピチュピチュという水音がする。
「くうぅ、可愛いぞー!すげー可愛いぜ、奏良っ!」
大樹は再び携帯電話で、ヌルヌルになった義弟の姿を何枚も撮影して行く。
「そろそろ我慢出来ねーから、準備しとくか!」
「ちゅぷぅぅ…んんんん…ちゅぷぅぅぅ…んんん…ぅ…っ…!?」
大樹の意思で二本の触手が再び動き始め、一本は奏良のチンポをパクッとくわえ込み、
もう一本は奏良のアヌスに伸び、粘液をドバァと吐き出し、内部へと侵入を開始した。
初めての刺激に驚く奏良だったが、粘液によって感度を高められている為、
ビリビリと痺れるような快感が下半身を貫き、恍惚した表情で身をくねらせる。
吸引するのを忘れられた触手は、自ら動き回って口内を犯し、粘液を飲み込ませて行く。
アヌスは触手によって瞬く間に蕩けさせられ、抜き去られた時には、
生き物の口のように開閉を繰り返す状態にされ、物欲しげに男を求めるようにされた。
「へへっ、もういいだろ!」
準備が出来たのを確認すると、大樹は義弟のチンポをくわえる触手を除き、触手を引っ込めた。
『ぁああん』と寂しげな声を出す奏良に、『待ってな、挿れてやっから』と囁く大樹。
ビキニパンツの股間に左手を触れると、スーっと切れ目が出来、ポロッとチンポが飛び出した。
部のルールで剃られている為、小さな茂みがあるだけの股間。
その股間に生えているものは、中学生とは思えない立派なものだった。
長さは二十センチ近くあり、太さも触手より少し太く、包皮は完全に剥けた状態になっていた。
天を衝くようにそそり立ち、亀頭の先端からは赤い粘液をタラタラと溢していた。
そのチンポは、元々の大樹のものとは全く異なる見た目であり、
大樹が常日頃抱いていた、理想のチンポ像の通りに変化したものだった。
「へへっ、どうだ?オレのチンポ、すげーだろ?」
自慢げに義弟に向かって股間を突き出し、軽く腰を左右に振って問い掛ける大樹。
「……ぁあぅ…大樹…兄ちゃん…おっきいぃ……」
赤い粘液混じりのよだれを垂らし、奏良は羨ましそうに義兄のチンポを見つめる。
「今、ケツに挿れてやるからなーっ!」
大樹はニカッと笑うと、ソファーの上に上がり、義弟の脚をM字に開かせ、
物欲しげにヒクヒクするアヌスに、チンポを宛がうと、ゆっくりと挿入を開始した。
「ぁああん…っ!」
粘液で蕩けたアヌスは、初めてとは思えない程にスムーズにチンポを飲み込んだ。
「入ったぞ、分かるか?オレとお前が、繋がってるんだぜ!
すっげーだろ、嬉しいだろ?兄ちゃんと繋がって、嬉しいかー?」
大樹はニヤニヤといやらしく笑い、奏良の右手を掴むと、繋ぎ目の辺りを触らせる。
「あふぅ…大樹兄ちゃんと……繋がってるぅう…嬉しいよぉ…っ!」
奏良は義兄と繋がっていることに喜び、涙をポロポロと溢し、何度も手で触れる。
大樹は可愛いことを言う義弟の流す涙を舌で舐め、頭を優しく撫で回す。
「腰、動かすぜー?そうすると、すっげー気持ちいいからなー!」
「ぁあん…あん…ぁはん…っ!」
大樹が腰を動かし始めると、奏良は甘く蕩けた声で喘ぎ出した。
「はっ…はっ…はっ!どうだ、奏良…気持ちいいかー?はっ…はっ…はっ…!」
「ぁあん…はぁん…あん…イイッ…イイよぉ…っ!」
ソファーの上に仰向けになった大樹は、自身の上に寝る奏良の腰をガシッと掴み、
激しく腰を動かし、クチュクチュやパンパンパンと音を響かせ、アヌスを犯し続けていた。
二人は互いに初めてのアナルセックスを堪能し、義理の兄弟…男同士で交わる快楽に酔っていた。
「はっ…はっ…そろそろイクぜ…っ…ケツん中に種付けしたら、
お前もオレと同じになれる…ぐあああああぁああぁっっ!!」
「嬉し…っ…んぁああああぁっっ!!」
やがて二人は同時に達し、奏良はチンポをくわえる触手の中へ、大樹は義弟の中へとぶっ放した。
ネットリとしたものが大量に注がれるのを感じながら、奏良の意識は闇に飲み込まれて行った。
「ハァハァ…気持ち良かったぜ…っ!」
荒い息を吐き出しながらも満ち足りた表情で、大樹は義弟の中から抜いた。
ぽっかり開いている奏良のアヌスから、赤い精液が溢れる。
グミミックの精液を種付けされた者は、グミミックに寄生されてしまう。
義弟が自身と同じものになるのを見守ろうと、大樹は触手を引っ込めてソファーから下りた。
程なくして奏良の身に異変が起こり始め、ガクガクと小刻みに激しく全身が痙攣し、
華奢だった肉体の筋肉が、少しずつ発達して行き、腹筋が義兄程ではないものの割れて行く。
そうして、義兄程マッチョではないが、引き締まった筋肉質な肉体に変化した。
勃起したままのチンポも、少し大きさを増し、ビクビクッと震え、
亀頭の割れ目から黄緑色の粘液が溢れ出し、白葡萄のような甘い芳香が漂う。
粘液は股間を覆うように広がって行き、全身を覆う赤い粘液を取り込み、
黄緑色に変色させ、匂いも白葡萄のものに変化させてしまう。
黄緑色粘液は、首から下を覆うラバースーツのように変化し、スリムマッチョな肉体を締め付け、
肉体のラインを浮かび上がらせ、股間をもっこり膨らませ、引き締まった尻に食い込む。
「んん…んんんんん……」
グミミックに寄生され、精神と肉体を乗っ取られた奏良が目を開け、上半身を起こした。
「大丈夫か、奏良?身体、どこもおかしくねーか?自分のこと、分かるか?」
心配げに声を掛ける大樹に、奏良は振り向くとニコッと笑顔になって、ブイサインをした。
「えへっ、大丈夫だよ!大樹兄ちゃん、ありがとう!
グミミックになれて嬉しいよ、僕!大好きだよ、大樹兄ちゃんっ!」
自身を生まれ変わらせた大樹に感謝し、奏良はガバッと勢い良く抱き付いた。
奏良を受け止め、ニカッと大樹も笑顔になり、グミミックとして目覚めた仲間を祝福する。
「オレも愛してるぞー、奏良!オレ達、今日からは本物の兄弟だ!」
「んふ…っ…そう言えば、そうなるね!おれ、嬉しいよ…っ!」
両頬に何度もキスする兄に、弟は抱き合う兄に自分の身体を擦り付ける。
リビングでは、血の繋がらない義兄弟から本物の兄弟になった二人の、
とても幸せそうな声が響き、性交する音や喘ぎ声も響き始めた。