新家庭教師 ハヤト

見たことない人。
家庭教師の元生徒のかなたって子との話です。
「家庭教師」で検索して前の見てくれたらうれしいです。
長いけど…。
前のだけ。笑

約3週間ぶりにかなたが家に来た。
「かなた?」
お互いに忙しかったし。
久しぶりに会った。
制服姿。
かなたは少し様子が違った。
「久しぶりやな。
元気か?
テストどーやった?」
いつものようにぶっきらぼうで…。
かなた「え。まだわからん。」
いつものように生意気だったけど…。
かなたは俺の横に座る。
確かに久しぶりっていうのもあるけど…。
隣に来るといまだにドキドキするのは何とかしたい。
今日のかなたはいつものようにテレビをつけない。
どこを見ているかわからない感じで呆然としている。
俺は大学のレポートを書いていた。
「ごめん。
これ明日までやねん。」
かなたをちらっと見る。
白くてちっちゃい顔がどこかを見ている。
「じゃますんなよ。」
沈黙。
気になる。
「かなた?」
いつものテレビの音がないと変な感じ。
かなた「おぅ。」
俺は音楽をかける。
かなたが好きだと聞いて好きになった…。
バンプ。
元気がないんかな…?
あんまり喋んないのはいつものことやけど…。
10分くらいたった。
「そうそう。
来月の連休ってヒマ?
ユニバいかへん?
なんかパレードがすごいらしくて…。」
とにかくなんか喋らないと気になる空気。
「かなた?」
…。
かなた「…え、うん、たぶん…。」
やっぱり。
なにかが違う。
いつものかなたなら「えー。ガキっぽいし。」とかそんな感じのはず。
とりあえずレポートをする俺。
ふと。
かなたの肩が俺の肩に触れたように感じた。
触れるか触れないかの距離。
5分後。
かなたの肩は俺の肩とくっついていた。
俺は無意識に気付かないふりをする。
変なドキドキ。
かなたはゆっくりと俺の肩に頭を寄せた。
俺はかなたをちらっと見る。
やばい。
可愛すぎる。
「かなた?」
かなたが甘えてくることなんてめったにない。
「どしたん?
なんかあったか。」
かなたの頭に触れる。
いつものようにサラサラの髪。
かなたは何も答えない。
ただ俺の肩に頭を預ける。
かなたの小さい手が俺の腕をつかむ。
ほんまにどうしたんやろう…?
かなたは顔を俺の胸にうずめる。
吐く息のあったかさが服を通して伝わる。
「かなたー。
じゃますんなって。
てかもう俺のこと許したんかー?」
ドキドキをまぎらわしたかったけど…。
余計に高まっていった。
相変わらずかなたは何もしゃべらない。
『K』が流れる。
かなたは細くて小さい体で俺を抱きしめた。
「かなた…?
ほんまどーしたん?」
弱々しい体が俺を強くしばった。
とにかくめちゃくちゃ可愛かった。
俺はどうにか理性を保とうとしてたけど…。
かなたの温度を間近で感じると…。
かなたの顔を触った。
ほっぺたがプヨプヨでやわらかい。
俺はかなたを抱き締め返した。
いつもよりさらにかなたの体が小さく感じた。
キスをした。
強くするのを躊躇してしまうくらいやわらかいくちびる。
俺はかなたのシャツのボタンを外していく。
白くて華奢な上半身が見える。
かなたは俺の左手を強く握り締めた。
俺はかなたの胸に顔を近付けた。
かなたの乳首に触れる。
ゆっくりとなめる。
かなた「んっ」
すごく小さい声で反応する。
思わずかなたの下半身の方に手を持っていく。
かなたは目をつぶった。
可愛すぎやって…。
かなたのちんこは立っていた。
乳首を舐めながらベルトを外しズボンを脱がしていく。
かなたが少しでも抵抗したらすぐにやめる自信があった。
でもかなたは全く抵抗しなかった。
パンツを脱がした。
かなたは目をつぶったまま横を向いていた。
かなたの左手だけが俺の手を握り締めた。
かなたのちんこを口に入れる。
かなた「んっ」
体に見合った大きさで立っていても口にすっぽり入る(笑)。
薄い毛もまだまだ子供っぽい。
ゆっくりとしゃぶると足を動かした。
かなた「うっ、んんっ」
すごく繊細できれいな体。
かなた「あっ、んんっ」
かなたは俺の口の中でイッた。
甘い液体が勢いよく出てきた。
かなた「んーっ、んっ」
かなたはすぐにまた俺に抱きついてくる。
とにかく今日のかなたは変というか、可愛すぎるというか…。
「まじで…今日どうしたん?」
かなたは服がはだけたまま俺に抱きついていた。
こっちが恥ずかしくなる。
いつもシャイなかなたは絶対にすぐ隠そうとするのに…。
とにかくエロい…。
かなた「えっ。」
「いや、えって…。
今日かなた変やぞ。
なんかあったんか?」
かなたは黙ったまま動かない。
5分くらいたってやっと口を開く。
かなた「ひっこし…」
「え?」
かなた「もーすぐひっこしする。俺。」
相変わらず俺に抱きついたまましゃべるかなた。
「はっ?
えっ、どこに?」
かなた「福岡。」
「…。」
かなた「おかんの実家。」
時が止まった。
なかなか理解できなかった。
頭が無意識にわざと理解できないようにしてくれているのかもしれない。
かなたが…。
引っ越し…。
福岡…。

「いつ?」

かなた「再来週。」

そのあとかなたと何を話したのか。
あんまり覚えていない。
いつ帰ったのかも。
覚えていない。
呆然としてた?
頭が真っ白に。

そんな大したことはないと。
自分に言い聞かせてみる。
二度と会えなくなる訳じゃない。
そりゃあ遠いけど…。
新幹線で3時間。
飛行機やったら1時間じゃん。
もう絶対会えない訳じゃない。
電話もメールもあるし。
…。

でも…。
今までみたいに…。
かなたが学校帰りに家に来たり。
一緒にどっか出掛けたり。
勉強教えたり。
何をするでもなく。
テレビを見てたり。

いろんな思い出が頭を巡る。
俺の家に初めてかなたが来たときのこと。
かなたが俺の家の前で何時間も待ってたこと。
一緒に徹夜で勉強したこと。
一緒にゼミの旅行に行ったこと。
一緒に温泉に入ったこと。
病院に忍び込んだこと。
一緒に星を見に行ったこと。
いっぱいケンカした。
ムカついたり。
どうしようもなくなったり。
胸がきゅんとなったり。

一緒に笑った。
一緒にいっぱい泣いた。
ずっとずっと。
一緒にいて。
かなたのことを考えて。
かなたを思って。
過ごしてた。
今までは。
ずっと。

かなたが離れていったら…。
どうなるんやろ。
俺。

別にさ。
かなたに出会う前と一緒やん。
大学行って。
ゼミ行って。
サークル行って。
バイト行って。
就活も始めなあかんし。
テキトーにツレと遊んで。
酒飲んで。

…。
涙が。
出てきた。
当たり前のようにかなたが家に来て。
自分の家にいるかのように俺の家のテレビをつけて。
俺が話しかける。
かなたは一言二言返す。
当たり前だった。
普通だった。
でも…。
それがなくなる。
呆然としてた。
永遠に会えなくなる訳じゃない。
でも。
涙は静かに出てきた。
その日は…。
家で。
1人で。
ただ静かに時が過ぎていった。

大学の学食。
みらいと2人。
俺が変なのは当然みらいにはわかっている。
全て話す。
話せるのはみらいだけやし。

みらい「えっ。」
みらいが止まった。
珍しくみらいから次の言葉が飛んでこない。
無言だった。
「お母さんの実家が九州で。
そこに戻るらしい。
家の問題で。」
夕方で学食は静かだった。
「かなたは父親もおらんし。
今の家も借家らしいし。
当然子供だけ置いていくこともできんし。」
とにかく静かだった。
「まあ永遠に会えんわけちゃうしな。」
なんか言えよみらい…。

電話が鳴った。
かなたからだった。
「どしたん?」
かなた「学校終わった。
大学来てる。」
「えっ?」
門のところに行くとかなたがいた。
かなた「ヒマやったから。
来た。」
うちの大学はけっこうオープンなんで誰でも入れる。
一緒に学食に行くことに。
キャンパス内に制服のかなた。
すごい変な感じ。
けっこうチラチラと見られてたけど。
特に女の子達に。
当然かなたは気にすることもなく。
いつも来てるくらいの勢いで堂々と歩いてた。
学食。
かなたとみらいと3人。
久々のスリーショット。
「腹減ってんの?
飯くうかー?」
かなた「おぅ。」
「何がいい?
買ってきたるわ。」
かなた「自分で行く。」
「ちゃんと注文できんのかー?
まあ行こーか。」
かなた「1人で行けるし。」
「あのな…。
てかおるだけで浮いてるんやって。」
かなた「浮いてないし。」
「いやいや…。」

みらいは静かだった。
この3人でおるときはいつもは1人でしゃべってんのに。
かなたは顔に似合わずガツガツと食べてた。
「てか場所ようわかったなー。」
かなた「知ってるし。」
食べながら答える。
「どしたん?」
かなた「ヒマやったって。」
「部活は?」
ガツガツと食べ続ける。
「ちゃんと行けよー。」
みらいがしゃべらないとなんか間が気になる。
変な空気。
かなた「どーせ転校するし。」
シーンとなった。

「そーやな。」
なんか…。
何て言っていいかわからんし。
まだ本当は信じられない。
かなたが遠くに行ってしまう。
みらい「そろそろ行くわ。」
みらいが席を立つ。
今日のみらいは笑顔が全くなかった。
学食で。
かなたと二人になった。
けっこうまわりも人が少なくなってきていた。
かなたも食べ終わってた。
何をしゃべっていいかわからなかった。
無言だった。
みらいがおるときはけっこうしゃべってたのに…。
大学内で見るとかなたはいつもより小さく見えた。
改めて。
中学生なんやなあと…。
俺は。
とにかくかなたがいなくなることを考えたくなかった。
普通にさ。
やっぱ信じられない。
「行こーか。」
かなた「どこ?」
「どこって…。
俺んち。」
…当たり前だった。
…普通だった。
…俺の家で。
…かなたと二人が。
「かなた…。」
かなたはこっちを見る。
いつものかなた。
「おったらいいやん…。
俺んちに…。
…。
ずっと…。」
いつものかなたは。
いつもと同じ表情で。
こっちを見ていた。

「俺んちに…。
ずっと…。」
かなたは。
表情一つ変えずこっちを見てた。
学食にいる人はまばらだった。
俺はいまいち自分が言ったことを理解できてなかった。
かなたはやっと俺から目をそらした。
かなた「意味わからんし。
無理に決まってるやん…。」
かなたはフツーにそう言った。
フツーに考えたらそう。
無理に決まってる。
かなたは中学生。
どこの親がよくわからん元家庭教師の大学生に子供を預けて引っ越しする?
そんなこと最初からわかってる。
かなたはいつもと同じように冷たい口調だった。
「わかってるけどさ…。」
再び沈黙。
「…かなたと。
離れるとか考えられへんし。」
大きな声を出してた。
人は少ないといっても学食に何人かはいる。
チラチラとこっちを見てた。
もう。
周りを気にするとか…。
完全に頭に無かった。
「無理やったら…。
俺も福岡行く。」
俺は子供か…。
後から考えると恥ずかしい。
大学もまだあるし…。
かなた「もういいって…。」
かなたはバカにしたような感じで言った。
かなた「そんな遠くないし…。
福岡とか。」
かなたは帰っていった。
かなたは普通にそんなに深刻に考えていないのかもしれない。
会えんくなったらなったで向こうで楽しくやってるのかもしれない。
いろんな人に出逢うやろうし…。
新たな恋愛をするかもしれない。
かなたぐらいの年頃だったらそれが当たり前やし…。
大したことじゃない。
俺と会えなくなることなんか…。
もうなんか…。
どうでもよくなってきた。
帰った。
帰り道。
ゼミ友のたけるにあった。
たける「最近どーよ?」
「おぅ。」
どーなんやろ。
俺。
たける「てかさ。
最近みらいちゃん会った?」
「え。さっき。」
たける「みらいちゃんも大変やんなー。
ちゃんと慰めたったかー?」
「えっ?」
たける「えって…。
知らんとか?
みらいちゃんのお母さん亡くなったって。」
は?
なんやそれ…。
知らんし。
みらいには何も聞いてない。
いつもと同じ感じだった。
確かに無口やったけど…。
自分のことで。
全く何も気付かなかった。
みらいのお母さんは病弱で何度か入院したりしてたのはなんとなく知っていた。
そんな大変なときに。
俺の話を聞いてくれて。
俺は。
自分のことで頭がいっぱいで。
そういえば。
最近はずっと相談してた。
俺のことばっか。
みらいはよくしゃべるけど。
自分のことはあまり話さない。
みらいに電話しようと思ったけど…。
何て言ってあげたらいいのかわからなかった。
メールが来た。
かなたからだった。
かなた(課題明日までなん忘れてた。
手伝って。)
…意味わからん。
(ごめん。ちょっと忙しい。)
断った。